文系大学院生の就活戦略を解説!本当は不利ではない?

大学院進学を考える学部生の中には、「もっと専門的に勉強したい」「本格的に研究に取り組みたい」という理由から進学を選択する人もいますが、「大学院進学は就職に不利になるのではないか」という不安もあるかもしれません。

特に、文系学生の間では「大学院進学すると就職が不利になる」という噂もありますが、これは本当なのでしょうか。

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文系大学院生の就職率について

文系の専攻で大学院に進学すると、就職率が低いと聞いたことがある人も多いかもしれません。

実際に、文部科学省の調査によると、文系修士課程卒業生の無期雇用労働者としての就職率は、人文科学分野で46.2%、社会科学分野で59.2%となっています。

これに対して、理系修士課程卒業生は、理学分野で88.8%、工学分野で92.1%と高い就職率が見られます。

また、博士課程修了者においても、文系の就職率が低く、人文科学分野で21.5%、社会科学分野で34.5%となっています。

文系の大学院生は就活に不利?

文系学生が大学院進学か就活かで迷うことがあります。大学院進学でより専門的な知識を身に付け、自分の学問に熱中できる一方、大学院を卒業したら就活が待ち受けます。

理系の場合は、大学院で高度な研究を行い、それが就活で有利になることが多いですが、文系の場合はなかなか難しいとされています。

しかし、その理由を知って進学か就活かを決めることが重要です。

企業が文系大学院生を積極的に採用しようとしない理由には大きく3つの要因があります。これらの理由を正しく知り、対応策を考えることが大切です。

職場において専門知識を活かせる機会が少ない

企業が文系大学院生を採用しない理由は、専門知識を活かせる機会が少ないことが挙げられます。理系であれば研究職などで専門知識を活かすことができますが、文系の場合はそれができる場が少ないため、採用では不利になってしまいます。

大学院で学んだことが、企業の仕事で活かせないことが多く、採用コストが高く専門知識が活かせないことも採用しない理由の一つです。

多くの理系院生も専門性を活かせる職業に就くことはできず、自分が大学院で培ったスキルを幅広く活かしていくことが重要です。文系・理系ともに、専門性に固執せずに、幅広いスキルを持っていることが就活に成功するためのポイントとなります。

コミュニケーションの問題

企業が文系大学院生を採用しない理由のひとつに、コミュニケーション能力の不足があります。

文系大学院生は研究に没頭するために1人で勉強することが多く、コミュニケーション能力を磨く機会が少ないため、コミュニケーションが苦手な人が多いと思われます。

しかしながら、就職するためには、プレゼンテーション能力ではなく、正しく人の話を聞き、相手にわかるように自分の意見を伝えることが求められます

文系大学院生は同じ専門性を持つ人々とのコミュニケーションに慣れてしまい、相手にわかるように伝える気遣いを忘れてしまうことが原因のひとつです。

採用時の年齢が高くなるため、社員年齢構成バランスが崩れる

企業が文系大学院卒を採用に積極的ではない理由として、年齢バランスの崩れがあるということが挙げられます。

文系大学院生は採用時の年齢が高いため、社員の年齢バランスが崩れることが懸念されます。一方、理系の大学院進学者は多く、そのためバランスを取ることが容易です。

また、博士課程修了の場合は、同世代の社員と比べてリーダーシップを求められるポジションに出世しているため、採用ハードルが高くなることがあります。

ただし、近年は中途採用の強化やダイバーシティの導入が進んでいるため、博士課程修了学生を採用する企業も増えています。また、博士課程に在籍中の学生が「新卒枠か経験者枠か」と悩む必要はなく、企業によって様々であるため、そのこと自体を気にする必要はありません。

就職浪人の延長線上で院進学をした学生がいる

文系の大学院生は少数で、その半数が公務員や教員を志望していることが多く、就職活動をする学生は少ない傾向にあります。

また、就職氷河期の時期には、大学院進学を選択する学生も増えました。そのため、消極的なキャリア選択をする学生が多いという印象が定着し、面接で明快な回答をすることができずに、「就職から逃げて大学院に進んだ」と思われることがあります。

就活のために大学院進学するよりは、休学をすることがオススメされています。

大学院には2年間で多くのことを学ぶ必要があり、修論を書く必要もあります。特に、経済や金融、経営などの文系大学院にはプログラミングや数学の知識が必要とされるため、就職活動と学業を両立することは大変です。休学することで、時間的な余裕が生まれ、就職活動に集中することができます。

専門的知識に固執し視野が狭い

多くの研究者志望者が「特定分野の専門性」を重視し、研究のプロセスで身に付けたスキルや経験を見落としている傾向がある。しかし、例えば語学を習得する過程で培った問題解決力や情報収集力はビジネスでも活かせる。

文系大学院で身に付けた「自らテーマや問題を探し、テーマを設定するような研究スタイルをとるスキル・経験・能力」は、ビジネスでも活かせる多様な力である。

自分の持つ力を理解し、それを活かす方法を見つけることで、文系院生ならではのポジションに就ける可能性がある。

文系の学生が大学院に進学するメリット

文系大学院卒が就活で不利になる場合がありますが、大学院に進学することにはデメリットだけでなく、メリットもあります。就活で不利になることがあっても、それを上回るメリットがあるならば進学することは問題ありません。大学院進学のメリットをしっかりと知り、自分自身の進路を決めましょう。

専門性の向上

文系の大学院に進学するメリットは、専門分野についてより深く学ぶことができることです。大学院に進学する人の多くは、明確な目的を持って進学し、自分のやりたいことを追求することができます。

大学院では学生として勉強するよりも研究者として研究するイメージがあり、自分が興味を持つ分野に集中して学ぶことができます。この貴重な時間を使って、自分が思う存分やりたいことを追求することができます。

大学院進学は充実した研究活動をするための貴重な時間であると言えます。

アカデミアとの深い関わり

文系の大学院に進学するメリットの一つに、多くの教授と関わることができ、広い人脈を持つことができる点があります。

大学院では教授と学生の距離が近く、自分の所属する大学の教授だけでなく、他の大学の教授とも関わることができるため、就職先を紹介してもらえる可能性もあります。また、研究者としての道が開ける場合もあるため、人脈が広がることで様々なメリットを享受することができる可能性が高いです。

ただし、必ずしも確実なものではないので注意が必要です。

文系の大学院生が就活する時のポイント

大学院生が就活する場合、2つの選択肢があります。1つは大学院で学んだことを活かした進路を選ぶことで、これは文系大学院生が就活に成功するための重要なポイントの1つです。しかし、必ずしもその進路を選ばなければならないわけではありません。研究内容とは関係のない進路でも、自分が興味を持っているなら積極的にチャレンジするべきです。

文系大学院生が就活する際の具体的な進路選択のポイントを紹介します。具体的には、大学院で学んだことを活かした進路の例や、研究内容とは関係のない進路で就活する際のポイントについて紹介します。

大学院での研究内容を活かした進路

文系の大学院での学びを活かせる進路は、様々なものがあります。

例えば、研究者や大学教員、学芸員、心理職などの専門職、税理士や司法書士などの士業、国際機関職員、公務員、中学や高校の教員などが挙げられます。

研究者を目指す場合、ほとんどの人は博士前期課程(修士課程)を修了後、博士後期課程に進学します。また、学芸員や心理職などは大学院での専門性を存分に活かした進路となります。

さらに、民間企業でも大学院で培ったスキルを活かせることがあり、広い視野や専門的な知識が重要な進路にも大学院での学びを活かした進路があります。

研究内容と関係ない進路

大学院での研究内容と直接関係のない職業を目指すこともできます。大学院で身につく専門性だけでなく、論理的思考力や分析力など、あらゆる仕事の基本となる重要な能力も身につくため、このような選択肢を選ぶ人も多いです。

研究内容と直接関係しない業界を目指す場合は、自分自身を見つめ直し、以下のポイントを整理することが重要です。

その業界に関心を持った理由、企業との相性、研究以外のアピールポイント、大学院進学を選んだ理由、専門分野に限定されない大学院で身につけた能力(課題発見・解決能力、論理的思考力、分析力など)を整理し、それぞれについて明確に説明できるようにすることが大切です。

また、自分の研究内容についても、分野に詳しくない人にもわかりやすく簡潔に説明できるようにしておくと良いでしょう。

文系の大学院生に人気ある就職先

文系大学院生に人気の就職先ランキング
順位企業名
1アクセンチュア
2三井物産
3楽天グループ
4三菱商事
5アマゾンジャパン
6伊藤忠商事
7講談社
8集英社
9小学館
10丸紅
引用:就職希望企業ランキング

文系の大学院に進学することで就活に不利な要素があることが分かりましたが、実際に大学院に進学して就活に成功している人もいます。文系の大学院に進む場合は、コミュニケーション能力を伸ばすことと、人気の就職先をチェックすることが重要です。人気の就職先を5つご紹介します。

アクセンチュア

アクセンチュアは、アメリカに本社を置く世界最大級のコンサルティング・サービス企業の一つで、IT・コンサルティング・アウトソーシング・デジタル・テクノロジーの分野で事業展開しています。日本においても、多様な業種や企業規模のクライアントに対して、ビジネス戦略の立案からシステムの構築・運用、マーケティング支援まで幅広いサービスを提供しています。

大学院生がアクセンチュアで活躍する場合、主にコンサルティングやIT関連の業務が想定されます。例えば、企業の業務改善やビジネス戦略の立案、システム開発や導入、データ分析やAI活用に関する業務などです。アクセンチュアは、顧客企業にとって最適なビジネス・ソリューションを提供するために、多様な分野や業務について知識を持った人材を求めているため、大学院で習得した専門知識やスキルを活かすことができる環境が整っています。また、アクセンチュアではグローバルな環境での仕事や海外赴任の機会も多く、語学力を生かした業務に携わることも可能です。

三井物産

三井物産は、日本を代表する総合商社の一つで、海外事業やエネルギー事業、食品・生活産業、鉱業資源開発など、多岐にわたる事業を展開しています。創業は 1673 年で、長い歴史を持ち、世界各地に拠点を持つグローバル企業として知られています。

三井物産では、幅広い事業分野で活躍できる人材を求めており、大学院生もその一員として活躍することができます。具体的には、エネルギーや資源、インフラ、IT、金融など、様々な領域でのビジネスに携わることができます。三井物産では、グローバルに事業を展開しているため、外国語や異文化への理解など、グローバル人材として必要な能力も求められます。大学院生は、そのような能力を身につけることで、三井物産のグローバルなビジネスに貢献することができるでしょう。

楽天グループ

楽天グループは、楽天市場をはじめとするECサイト、ポイントサービス、クレジットカード、通信、金融など多岐にわたる事業を展開する日本の企業です。楽天市場は日本最大級のECサイトであり、楽天グループは日本を代表するインターネット企業のひとつです。

大学院生が楽天グループで活躍するには、専門性を活かした研究成果やビジネスの知見がある場合は、楽天グループの研究開発部門やデータ分析部門などで活躍することができます。また、グループ内のECサイトやポイントサービス、金融事業など、各種事業の企画・開発・運営に携わることができます。さらに、グループ企業の海外進出やM&Aなど、グローバルな視野を持ち、ビジネスに対する幅広い視野を持った人材が求められています。

三菱商事

三菱商事は、三菱グループの中核企業のひとつであり、総合商社として幅広い業界に参入しています。石油・天然ガス、金属資源、食品・農産物、機械、化学品、海外不動産、エネルギーなど、多種多様な事業を展開しています。

大学院生が三菱商事で活躍するためには、以下のようなことが求められます。

  1. 専門的な知識やスキルの習得 三菱商事では、様々な業界に参入しているため、その業界に必要な専門知識やスキルを身につけることが求められます。大学院で学んだ知識やスキルを活かし、新しい分野での業務に挑戦することができます。
  2. コミュニケーション能力の向上 三菱商事はグローバル企業であり、国内外の様々な人々とやりとりをすることがあります。大学院生は、異なる文化や価値観を理解し、コミュニケーション能力を高めることが求められます。
  3. グローバルな視野の獲得 三菱商事は海外展開に注力しており、世界中でビジネスを展開しています。大学院生は、グローバルな視野を獲得し、異なる国や地域でのビジネスに携わることができます。

大学院生が三菱商事で活躍するためには、自己成長を継続し、自らの能力を磨き上げることが必要です。また、社員としての責任感やチームワークを大切にし、組織の中で貢献することが求められます。

アマゾンジャパン

「アマゾンジャパン」は、アメリカ合衆国のオンライン通販大手アマゾン・ドット・コムの日本法人です。1999年に設立され、主に書籍や家電製品などの商品をインターネットで販売しています。現在は日本国内でのビジネスを拡大し、Amazon PrimeやAmazon Web Servicesなど、様々な事業にも進出しています。

大学院生がアマゾンジャパンで活躍するには、主に技術職やビジネス職などの分野での採用が多いとされています。アマゾンジャパンでは、高度なテクノロジーやデータ分析を活用し、顧客体験の向上や業務プロセスの最適化を行っています。大学院で磨いた専門的な知識やスキルを生かし、新しい技術やビジネス手法の開発・改善に取り組むことが期待されます。また、グローバルなビジネス環境に対応するために、英語力のある人材も求められています。

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