大学院生(修士)で学会発表ない時の就活の進め方!院生のリアルな体験談から解説

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理系学部生・大学院生向け/

理系修士で学会発表や論文投稿がない場合の就活について知りたい人もいるかもしれません。

理系大学院生の学会発表は、自分の研究をアピールし、研究の道に進む人にとっては自己PRできる機会です。また、就職活動でも学会発表を「大学院で力を入れたこと」としてアピールすることが多いため、多くの人が学会発表を行うかどうか悩んでいるかもしれません。

この記事では、学会発表が就活に必要なのか、メリットやデメリット、そして修士が就活を効率的に進めるためのポイントについて詳しく解説しています。

【結論】大学院生(修士)の就活に学会発表の経験はなくても問題ない

理系大学院生である修士課程の学生が学会発表の経験がなくても、就活に大きな影響を与えることはほとんどありません。修士課程を修了するためには研究を行う必要がありますが、その研究に関して学会発表をしなければならないということはありません。

ただし、学会発表を行うことで、自身の研究内容をアピールすることができ、将来的に研究者としてのキャリアを積んでいくことができます。また、学会発表をすることで、自身の研究について専門家から意見をもらうことができ、研究の質を高めることができます。

しかし、学会発表に集中しすぎることで、企業説明会や長期インターンなどの就職活動に必要なイベントに参加することが難しくなることがあります。また、企業側が学会発表での研究成果を重視することはあまりなく、学会発表の有無が就活に大きな影響を与えるわけではありません。

そのため、学会発表をすることで得られるメリットや、学会発表をしないことで得られるデメリットを把握し、自身のキャリアプランに合わせて適切な選択をすることが大切です。ただし、将来的に研究者としてのキャリアを積んでいきたいという人は、学会発表を積極的に行うことが望ましいでしょう。

学会発表なしの大学院生(修士)の就活の進め方

学会発表なしの大学院生(修士)がどのように就活を進めれば効率的にであるかを解説します。以下のポイントを抑えることで、効率的に就活を進めることができます。

  1. 教授に推薦をお願いする
  2. 業界研究と自己分析などの下準備を早めに行っておく
  3. 幅広い業界に目をむける
  4. 院卒の強みをアピールする

1. 教授に推薦をお願いする

理系の修士を目指す就活生には、学校推薦という就活方法があります。

学校推薦は、就活生が自分で企業を探し、応募する一般的な就活方法とは異なり、大学側が推薦する企業を紹介してくれるというものです。この方法で内定を得ると、一般就活生よりも早い時期に内定が決まることが多く、選考も簡略化されるため、非常にメリットがあります。

ただし、推薦枠が限られているため、多くの学生が狙うことから、競争率が高くなります。特に、工学系の学部には推薦枠が多く、人気が高い傾向があります。

また、推薦枠は、ある程度優秀な人材にしか与えられないため、成績や人物面で高い評価を得ている必要があります。そのため、推薦枠を狙う場合は、入学当初から成績に気をつけるとともに、学生生活を充実させることが大切です。

推薦枠があるかどうかは、大学によって異なりますので、情報収集が必要です。就職支援部署や先輩、教員に相談することで、より詳しい情報を入手できます。また、学校推薦以外の方法でも内定を獲得できるため、様々な方法を検討して自分に合った就活方法を選びましょう。

2. 業界研究と自己分析などの下準備を早めに行っておく

修士の就活を成功させるには、研究と就活を効率よく両立することが最大のポイントです。

多くのタスクに追われ、就活を後回しにしてしまわないよう、修士1年の夏までには企業研究を完了させておきましょう。

企業研究を行うことで、自分に合った企業を見つけ、志望動機を具体化することができます。

代表的な企業情報だけでなく、教育制度や福利厚生、採用人数なども確認し、実際に働いている先輩の声も聞いておくと、入社後のミスマッチを防げます。

修士の就活を成功させるためには、自己分析をしっかり行うことが非常に重要です。自己分析を怠ると、進路変更や業界変更が必要になるかもしれず、時間的にも精神的にも負担がかかります。最初に自己分析をしっかり行い、自分の志望業界や将来のビジョンを明確に定めることが必要です。自己分析に苦手意識がある場合には、友人や親、就活エージェントなど第三者にアドバイスを求めることも有効な手段です。

3. 幅広い業界に目をむける

修士をはじめとする理系の就活生は、専門知識を生かせる企業が限られてしまうため、文系の就活生よりもエントリー数が少ない傾向にあります。しかし、業界に幅広く目を向けてエントリー数を増やすことで、内定獲得率を上げることができます。

ただし、手広くエントリーしすぎると、企業研究が疎かになってしまうデメリットがあるため、目安として、第一志望に5社前後、第二志望に10〜15社前後のエントリー数を目指すのが良いでしょう。また、大手企業にばかりエントリーするのはリスクが高いため、第一志望(大手企業)と第二志望(中小企業)の2つに分けてエントリーすることがリスクヘッジにつながります。

4. 院卒の強みをアピールする

修士課程で学んだことは、専門的な知識だけでなく、論理的思考力や問題解決力、研究室での振る舞いなど、新卒の大学卒業生と比較して優れた特徴がたくさんあります。

  1. 専門知識と技術: 修士課程では、研究や学問の専門分野において高度な知識と技術を習得します。これにより、特定の領域において他の学士卒業生よりも深い専門知識を持っています。
  2. 研究能力: 修士課程では研究プロジェクトを実施し、問題解決や新たな知見の発見に取り組みます。研究能力は、論理的思考や批判的な分析、データ収集・分析、実験設計など、高度な研究スキルを含んでいます。
  3. 問題解決能力: 修士課程では複雑な問題に取り組む機会があります。そのため、論理的思考や分析力を駆使して問題を解決する能力が養われます。修士課程で培った問題解決能力は、実務においても役立ちます。
  4. コミュニケーション能力: 修士課程では、研究発表や研究論文の執筆、研究グループでの協力など、コミュニケーションスキルが求められます。研究結果やアイデアを分かりやすく説明する能力や、他者との効果的なコミュニケーションを図る能力が身につきます。
  5. 臨機応変な対応力: 修士課程では、計画的な研究活動の中で予期せぬ課題や変化に遭遇することがあります。そのため、柔軟かつ迅速に対応し、新しい状況に適応する能力が求められます。

これらの能力や特徴を自己PRに組み込み、自身の修士課程での学びを強調することで、企業において優れた即戦力としてアピールすることができます。

学会発表に向けて研究と就活を同時進行する場合…

学会発表と同時にしっかりと就活を進めたい方におすすめの方法を紹介します。学会発表を行うと、就活に十分な時間を取ることが難しいかもしれません。

しかし、スカウト型の就活サービス「オファーボックス」を利用すれば、登録するだけで、企業からオファーが自動的に送られてきます。

自分から企業にアプローチする必要はないため、オファーからの内定率が非常に高く、知らなかった企業に出会う機会もあります。

また、次のような特徴もありますので、ご確認ください。

  1. 大手や有名企業からのスカウトがあることもあります。
  2. 無料で適性診断が受けられます。
  3. 経済産業省でも採用に取り入れているサービスです。
  4. 専用のアプリを使ってスマートフォンから簡単に就活ができます。

学会発表と就活の両方を大切にしたい方は、ぜひ「オファーボックス」の活用を検討してみてください。

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大学院生(修士)で学会発表するメリット

大学院生(修士)で学会発表するメリットは大きく4つあると思います。

  1. 研究内容を説明しやすくなる
  2. 他大学・他研究機関に知人ができる
  3. 奨学金免除に役立つ
  4. プレゼン能力が向上し面接の練習になる

それぞれを詳しく解説していきます。

1.研究内容を説明しやすくなる

就活で聞かれる質問の第2位は、「あなたの研究内容を教えてください」というものです。

企業側がこの質問をする理由は、自分の研究内容を分かりやすく説明する能力を見るためです。難しい研究をしているかどうかではなく、面接官や人事の方が違う分野の方でも、自分の研究内容を簡潔に説明することができるかどうかを見ているのです。

学会発表でも同様に、自分の研究内容を限られた時間で簡潔に説明する力が求められます。そのため、学会発表を通して説明力を身につけることで、就活で有利になることが間接的に期待できるのです。

また、学会発表には、関東支部学会、国内学会、国際学会の3つの規模があり、国際学会で発表をした経験があれば、大きな自己PRになります。

2.他大学・他研究機関に知人ができる

学会発表をきっかけに様々な企業や研究機関と知り合いになることで、将来のキャリアアップにつながる可能性があります。

学会は自分の専門分野に特化した人々が集まる場であり、学会発表を通じて交流を深めることができます。また、同じテーマに興味を持つ研究者や技術者と出会うことで、新しいアイデアや技術を学ぶことができます。

さらに、学会には業界のリーダーや専門家が多く集まるため、自分の研究に関心を持ってくれる人や、自分の能力を評価してくれる人と出会う機会もあります。こうした人脈を広げることで、就職活動やキャリアアップにつながる可能性が高まります。

ただし、学会発表でスカウトされることは稀であり、自分の専門分野で他社よりも優れていることをアピールすることが必要です。また、学会発表に参加するだけでなく、積極的に交流を深めることが重要です。

3.奨学金免除に役立つ

日本学生支援機構の第1種奨学金には、返済免除制度があります。この制度では、大学院に入学後の成績や研究業績を評価し、優秀な成績と認められると奨学金の返済が免除されます。

日本学生支援機構は、第一種奨学金を貸与している学生の中で、成績が上位30%である特に優秀な学生に対して、奨学金返済を半額免除または全額免除しています。

成績が上位30%であることが条件で、日ごろの生活態度や授業の参加日数といったことは関係ありません。

特に、学会発表や論文投稿の経験は重要視され、その経験があると免除される可能性が高くなります。

返済免除を狙う学生は、修士1年から研究に積極的に取り組み、学会発表や論文投稿の経験を積極的に積んでいくことが重要です。

4.プレゼン能力が向上し面接の練習になる

学会発表は、自分の研究を簡潔に、限られた時間で説明する必要があります。そのため、発表者は聴衆の興味を引きつけるために、情報を整理し、核心をついた説明を心がける必要があります。これらの訓練により、プレゼン能力が自然と向上します。

また、学会発表には聴衆からの質問や意見も含まれます。自分の研究を他人に分かりやすく伝えるためには、聴衆からの質問にも的確に答えられるようになることが重要です。このような質疑応答を通して、自分の研究に対する理解が深まり、プレゼン能力も向上することが期待できます。

プレゼン能力は、就活の自己PRだけでなく、就職後にも役立ちます。例えば、企画書のプレゼンテーションや会議での発表など、ビジネスシーンでのプレゼンテーションは多岐に渡ります。学会発表を通して養われたプレゼン能力は、就職後にも大いに役立つことがあります。

学会発表は、複数の人の前で自分の研究内容を伝えることになるため、自分の研究についての理解を深め、まとめる力や表現力を養うことができます。この力を身につけることで、面接時に自分の思いをしっかりと伝えることができるようになります。

また、学会発表には、質疑応答の時間が設けられており、自分の研究に対する批判や意見を受けることになります。これによって、自分の研究についての知識をより深めることができるだけでなく、批判的思考力も養われます。

さらに、学会発表では時間制限があり、限られた時間で自分の研究内容をまとめる必要があります。この練習を通じて、自分の研究を簡潔かつ的確にまとめるスキルが身につき、面接での自己アピールにも活かせることができます。

大学院生(修士)で学会発表するデメリット

大学院生(修士)で学会発表するデメリットとしては以下の2つが挙げられると思います。

  1. 学会発表以外に手が回らない
  2. 就活の時間をとれない

1.学会発表以外に手が回らない

学会発表に追われて何もできなくなるというデメリットは、大学院生にとって非常に重要な問題です。

大学院生は研究や勉強以外にもアルバイトや趣味、就職活動など多忙な日々を送っています。学会発表の準備や研究内容のまとめ、発表の練習、出張など、その時間が多く取られることで、自分の研究や他の重要な活動に取り組めなくなることがあります。

そのため、学会発表をするかどうかを決定する際には、自分にとって最も重要なことが何かを見極める必要があります。また、学会発表に参加することが自己成長や将来のキャリアに繋がるかどうか、その可能性やリスクを冷静に考えることが重要です。大学院生にとっては、自己分析やキャリアプランの策定を通じて、自分にとって本当に大切なことを見つけ、時間管理や優先順位のつけ方を学ぶことが必要です。

2.就活の時間をとれない

学会発表には準備期間が必要です。研究内容を整理し、発表スライドを作成し、発表の練習をする時間が必要となります。この準備期間が長引くと、就活活動に充てる時間が減ってしまうことがあります

また、学会発表を行うためには、学会の日程に合わせて日程調整が必要です。学会の開催地が遠い場合は、交通費や宿泊費がかかることもあります。これらの費用を捻出するためには、バイトやアルバイトをしなければならないこともあります。

さらに、学会発表を行う際には、自分の研究内容に自信がないと、自分自身や聴講者に対して不安が生じることがあります。このような場合、自分の研究について自信を持つためにも、もう少し時間をかけて研究に取り組む必要があるかもしれません。

最後に、奨学金の免除が目的で学会発表を行うことはおすすめできません。奨学金の免除は返済額が減るだけであり、学生自身の成長や将来のキャリアに直接的なメリットはありません。よって、学会発表を行う場合には、自分自身が得られるメリットや、研究における成果を主な目的とすることが重要です。

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