【2023年銀行業界】売上・年収ランキングと今後の動向・将来性を解説

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金融業界は就活生にとって人気がある業界です。金融業界といっても、銀行や証券、生保・損保、その他多くの業界に細分化されます。そのうち、本記事では銀行業界に着目しています。

銀行のイメージは給料が振り込まれる場所であったり、お金関連の業務のイメージがあると思います。銀行は企業、個人、国・自治体にお金を循環させる機能を有しています。そのように、銀行は世界でなくてはならない存在です。そんな銀行業界の多様な企業群がそれぞれどのような規模感なのかを肌に感じることが大切です。

銀行業界においては、長引くマイナス金利政策や収益力の低さから将来性が不透明という意見もある。一方で、地方銀行の再編、FinTechの普及、ネット銀行の発展など、変革の途中にある。そんな中、銀行業界ランキングではメガバンクが上位を占める一方、地方銀行にも優秀なものがある。また、就職偏差値は下がっているものの、年収は高いという傾向もある。今後は、再編だけでなく新事業創出や地方創生などの取り組みも求められている。銀行業界には不透明な部分もあるが、進化する可能性を秘めている。

本記事で作成した、日本国内の銀行業界の各会社の売上高・営業利益・経常利益・年収のランキングなどの情報が役に立てれば幸いです。

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銀行業界のランキング

銀行業界|収益・利益・利益率ランキング

銀行業界の売上高、利益、利益率のランキングをまとめています。このデータは2021年から2022年の期間に関するものです。

順位企業名経常収益(億円)純利益(億円)利益率(%)
1三菱UFJFG60,7581130819
2三井住友FG41,112706617
3みずほFG39,630530413
4ゆうちょ銀行19,776355018
5三井住友トラスト・HD14,010169012
6りそなHD8,447109913
7新生銀行3,7332035
8コンコルディア・FG2,86953819
9ふくおかFG2,80454119
10めぶきフィナンシャルグループ2,68042916
11静岡銀行2,41641617
12千葉銀行2,36054423
13九州フィナンシャルグループ1,8761669
14ほくほくFG1,77720512
15八十二銀行1,51326618
16群馬銀行1,50126418
17山口フィナンシャルグループ1,470
18ひろぎんHD1,46022916
19西日本フィナンシャルHD1,38424217
20セブン銀行1,36620815
21第四北越FG1,35715111
22あおぞら銀行1,34735026
23伊予銀行1,33926420
24中国銀行1,28518314
25京都銀行1,27420616
26北洋銀行1,2441179
27七十七銀行1,18122219
28十六フィナンシャルG1,17317115
29大垣共立銀行1,1541069
30東京きらぼしFG1,08318117
31百五銀行98613414
32滋賀銀行98317718
33山陰合同銀行95114415
34スルガ銀行920799
35池田泉州HD84011414
36紀陽銀行81515419
37名古屋銀行77711615
38南都銀行77511815
39北國銀行7399012
40百十四銀行73011716
41武蔵野銀行7119013
42三十三FG704
43トモニHD70313018
44阿波銀行67911116
45京葉銀行65711117
46宮崎銀行6387412
47東邦銀行6026711
48琉球銀行5705510
49愛知銀行56110919
50大分銀行557

2021-2022年の銀行業界の収益ランキングによれば、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGの3つの銀行が最も大きいことがわかります。これらの3つの銀行は一般的に「3メガバンク」と呼ばれ、銀行業界内で最も純資産や総資産額が大きいことが特徴です。これらの銀行の動向を見ることで、銀行業界全体の傾向を大まかに把握することができます。

グラフによると、2015年から2020年までの間、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGの3つの銀行は、緩やかな減少傾向を示していましたが、2021年には収益が増加しました。しかし、2021年にはインフレーションやエネルギー価格の高騰など世界情勢が不透明であり、またドル円が歴史的な円安を記録したため、輸入企業にとっては非常に厳しい環境となっています。さらに、貸倒引当金の増加が再燃する可能性もあるため、現状は楽観視できません。

2019年には、三菱UFJが東南アジアの銀行の株価減損により、三井住友FGが初めて首位に立ちましたが、2020年には三菱UFJが再び首位に返り咲き、2021年にはその差を拡大しています。このように、ランキングは常に変動しており、銀行業界は常に変化していることを意味します。

次に、地方銀行の動向について詳しく見ていきましょう。地方銀行の経常収益は少し減少傾向にあり、純利益は2020年まで減少傾向にあったものの、2021年には増加に転じました。しかし、全体的に見ると、メガバンクよりも純利益の減少幅が大きく、収益面での脆弱性が浮き彫りになっています。

メガバンクは海外展開や金融マーケット業務など多岐にわたる事業を展開しており、国内の収益減少をこれらの事業で補うことができます。一方、地方銀行は周辺事業での補完力に乏しい傾向があります。

地方銀行は主に地元の中堅・中小企業や個人に融資を行っており、メガバンクに比べて融資先の信用力が劣る傾向にあります。特に2020年は、新型コロナウイルスの影響で企業倒産のリスクが高まったため、メガバンクよりも多くの地方銀行が与信費用の積み立てに取り組んでいました。

さらに、米国や欧州の金融引き締め懸念から、2020年半ばごろから外国債券市場が下落に転じました。このような状況下で、多くの地方銀行は有価証券の運用を新たな収益源として開拓してきました。しかし、外国債券市場の下落により、こうした有価証券の運用益の低下が懸念されています。

銀行業界|年収・従業員数・勤続年数ランキング

銀行業界の年収、従業員数、勤続年数のランキングをまとめています。このデータは2021年から2022年の期間に関するものです。

順位企業名平均年収(万円)従業員数(人)勤続年数(年)
1めぶきフィナンシャルグループ1,49027.3
2三井住友トラスト・HD1,26821.1
3ひろぎんHD1,21823.7
4第四北越FG1,17927.4
5コンコルディア・FG1,114
6三井住友FG1,0941130
7西日本フィナンシャルHD1,05424.5
8みずほFG1,044207217
9三菱UFJFG1,0293069
10ほくほくFG99427.8
11三十三FG99430
12じもとホールディングス95220.7
13十六フィナンシャルG94421.8
14池田泉州HD92125.3
15九州フィナンシャルグループ91918
16りそなHD864138416.6
17トモニHD84328.7
18あおぞら銀行8231966
19東京スター銀行8071306
20ふくおかFG799
21新生銀行7742281
22東京きらぼしFG765
23おきなわフィナンシャルG75320.3
24静岡銀行7412618
25千葉銀行7363806
26スルガ銀行718135220.2
27セブン銀行712
28七十七銀行7022556
29百五銀行6982246
30群馬銀行690295317.8
31フィデアHD68726.4
32ゆうちょ銀行6771216920.4
33伊予銀行6712670
34南都銀行664214617.4
35京葉銀行6591918
36京都銀行6583345
37中国銀行6532725
38北洋銀行652254218.4
39八十二銀行6492966
40山陰合同銀行647185817.7
41滋賀銀行6441965
42大分銀行6411558
43阿波銀行636125718.7
44百十四銀行629196717.1
45岩手銀行6291350
46名古屋銀行628179017.4
47山形銀行628113017.5
48武蔵野銀行628199016.7
49愛知銀行621146818.7
50四国銀行6211247

上の表から分かるように、銀行業界の平均年収は業界全体としてかなり高い傾向にあることが伺えます。平均年収が9,000,000円を超えている銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友トラスト・ホールディングス、コンコルディア・フィナンシャルグループ、めぶきフィナンシャルグループ、ほくほくフィナンシャルグループ、九州フィナンシャルグループでした。平均年収が高いことが伺えますが、グループのデータであるため、どの部署やグループのどこで働くのかによって年収の水準が大きく変動する可能性があることに注意してください。

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銀行業界の今後の動向と将来性

現在の銀行業界の課題や、地銀再編、FinTech、ネット銀行の発展などの動向について紹介。銀行業界はマイナス金利政策や収益力の低下などの問題に直面しているが、地方銀行再編などを通じて変革の途中にあり、今後は新しいビジネスモデルの創造や、FinTechやネット銀行の活用による競争力強化が求められるとされています。また、高齢化社会やSDGsに対応する金融商品の開発など、社会的課題に対応した取り組みも必要であるとされています。

銀行業界の現状

まず、銀行業界の現状について紹介します。

まず、マイナス金利政策による市場環境の変化についてです。マイナス金利政策は、中央銀行が政策金利をマイナスに設定することで、銀行が預けたお金に対して金利を支払うことを要求する政策のことです。この政策の狙いは、銀行がこれまで預けていたお金を融資することで市場にお金を流通させ、経済活動を活性化することです。しかし、マイナス金利政策によって、銀行業界全体の収益構造が大きく変わりました。

具体的には、マイナス金利政策によって、銀行が貸出金利から得る収益が減少しました。これは、マイナス金利政策が金利水準を下げたことで、銀行が融資する際に得る金利が低くなったためです。また、銀行が預けたお金に対して金利を支払う必要があるため、銀行が保有する預金の収益も減少しています。これにより、銀行業界全体の収益性が低下し、収益構造の変化が生じました。

次に、海外事業の推進についてです。銀行業界では、国内市場の縮小や競争激化などにより、海外市場への進出が必要不可欠となっています。各銀行は、海外市場において収益を拡大することで、国内市場の収益減少をカバーすることを目指しています。

例えば、三菱UFJ銀行は、アジア地域での事業拡大を進めており、シンガポール、タイ、インドネシアなどで銀行を買収し、子会社化しています。また、三井住友銀行も、ベトナムやフィリピンなどの東南アジア地域での事業展開を強化しています。

地方銀行でも海外市場への進出が進んでおり、静岡銀行は、中国やベトナムなどのアジア地域において、企業向け融資を展開しています。地方銀行が海外市場に進出することで、国内市場での収益減少に対するリスク分散が可能となり、収益性の向上が期待できます。

しかし、海外市場に進出するためには、現地の法規制や市場環境に対する理解が必要不可欠であり、そのための投資や人材育成にもコストがかかります。また、海外市場において競争が激化していることも事実であり、成功するためには戦略的な展開が求められます。

さらに、銀行業界全体で注目されているテクノロジーの導入やデジタル化の進展についても触れておきましょう。銀行業界では、顧客ニーズの多様化や競争激化に対応するために、テクノロジーを活用したサービスやプラットフォームの開発が進んでいます。例えば、スマートフォンアプリやインターネットバンキングを活用した取引が可能になっており、顧客が利用しやすい環境が整備されています。

また、AIやブロックチェーン技術を活用したサービスや、フィンテック企業との提携も増えています。これにより、銀行業界の収益構造が変化し、新しいビジネスモデルの構築が求められるようになっています。

以上のように、銀行業界は激動の時代を迎えており、社会情勢やテクノロジーの進展など様々な要因が収益構造に影響を与えています。今後も、銀行業界は変化し続けることが予想されます。

銀行業界の将来性

銀行業界には将来性がないという意見が増えています。その理由には、以下の6つの理由が挙げられます。

  1. ネット銀行の普及:インターネットの発展により、ネット銀行が増加しており、直接銀行に足を運ぶ人が減っています。ネット銀行は手数料が安く、金利が高めに設定される傾向があるため、銀行の実店舗や従業員数が減少することが予想されます。
  2. AIに仕事を奪われる:フィンテックの発展により、AIが銀行業務をこなすようになると、銀行員の業務が奪われる可能性があります。AIの普及によって、銀行員の数が減少する可能性があるでしょう。
  3. 人員の削減:ネット銀行やAIの普及、マイナス金利政策によって、大手の金融機関でも店舗と人員の削減が進んでいます。そのため、安定して働き続けられるとは限らなくなってきています。採用人数も減少傾向にあります。
  4. 金利低下による収益力の低下:マイナス金利政策によって、銀行の貸し出し金利が低下し、金利差(利ざや)が縮小しています。このため銀行の収益力が低下し、利益を上げることが困難になっています。また、低金利の環境が長期化することで、銀行のビジネスモデルそのものが変化する可能性もあります。
  5. クラウドファンディングや仮想通貨などの新しい金融サービスの登場:従来の銀行サービスに限界があるということで、近年はクラウドファンディングや仮想通貨など、新しい金融サービスが登場しています。これらのサービスは、従来の銀行サービスに比べて手数料が安く、スピーディーに取引ができるという特徴があります。こうした新しい金融サービスが普及することで、銀行サービスに対する需要が低下する可能性があります。
  6. 経営環境の変化によるリスク:銀行は融資や投資を通じて収益を上げますが、その一方でリスクを負うことになります。例えば、不良債権の発生や金利変動によって損失が生じることがあります。また、近年ではサイバー攻撃などのリスクも増加しており、それに対応するためには投資が必要になります。

以上のように、銀行業界には将来性に対する懸念が存在しています。ただし、銀行が金融の中心であり続けることは間違いありません。銀行業界が変化していく中で、新しいビジネスモデルやサービスを生み出し、市場ニーズに対応していくことが求められています。

銀行業界の今後の動向

キーワード① 地銀再編

地方銀行は、地域に根ざした金融サービスを提供していることが特徴です。しかし、地方経済の低迷や人口減少により、地方銀行は収益力の低下に直面しています。

地銀再編とは、複数の地方銀行が合併・統合し、規模の拡大や業務の効率化を図ることで、収益力の向上を目指す取り組みです。地銀再編が進められることで、業務の効率化やコスト削減が可能となり、低迷する地方銀行の再生が期待されています。

しかし、地銀再編には課題もあります。例えば、地方銀行はそれぞれが地域に特化した金融サービスを提供しており、再編によってそのサービスが失われる可能性があります。また、地方銀行は地域に密着した存在であるため、合併や統合が行われることで地域経済に影響を及ぼすことも懸念されます。

キーワード② FinTechの普及

FinTechは、金融サービスと情報技術を組み合わせた新しいビジネスモデルのことです。FinTechによって、既存の金融サービスに加え、新しい金融サービスが生まれることが期待されています。

例えば、スマートフォンを利用したキャッシュレス決済や、仮想通貨などがFinTechの代表的なサービスです。これらのサービスにより、従来の金融サービスと比べてコストが低く、利便性が高いというメリットがあります。

また、FinTechによって、従来の金融機関に比べて、より迅速かつ正確な決済処理が可能になることで、顧客のニーズにより柔軟に対応することができます。ただし、FinTechにはセキュリティリスクや、プラットフォームの集中化による市場の偏りなどの問題もあります。

また、既存の金融機関がFinTech企業と提携するケースも増えています。FinTech企業が持つ技術力とアイデアを活用し、金融機関が持つ顧客基盤や法的な規制に適合するノウハウを活かすことで、新たなサービスの提供が可能になります。

例えば、三菱UFJ銀行はNTTドコモと共同でスマホ決済アプリ「dカード mini」を提供し、楽天銀行はフィンテック企業のペパボと提携して口座開設が可能なECサイトを展開しています。

また、金融機関自身がFinTech企業を立ち上げ、新たなビジネスを展開する例も見られます。例えば、三菱UFJ銀行がFinTech企業の100%子会社として「MUFGモビリティサービス」を設立し、カーシェアリングサービスを提供する計画が発表されました。

こうした動きからも分かるように、銀行業界は今後も変化し続けることが予想されます。ただし、FinTechによる変革が進んでも、銀行業界が消滅するわけではありません。顧客との信頼関係や安心感、地域に根差した存在など、金融機関が持つ強みを活かし、新たなビジネスモデルを模索することが求められるでしょう。

キーワード③ ネット銀行

ネット銀行とは、インターネットを通じて預金口座の開設や預入、出金、振り込み、定期預金などの銀行サービスを提供する銀行のことを指します。ネット銀行は、実店舗を持たずに完全にオンラインで営業しているため、インターネット環境があれば24時間いつでも利用することができます。

ネット銀行のメリットとして、手数料が安いことが挙げられます。実店舗を持たないため、店舗維持費用を削減でき、その分手数料を抑えることができます。また、金利が高いことも特徴の一つです。銀行の収益は、主に預金から得られる利息差によって成り立っていますが、ネット銀行は実店舗を持たないため、その分金利を高く設定できることがあります。

ネット銀行の代表的なものとしては、SMBCモビット銀行、三菱UFJニコス、楽天銀行、住信SBIネット銀行などがあります。これらのネット銀行は、それぞれ特色のあるサービスを提供しています。例えば、楽天銀行は、楽天市場の会員になるだけで口座開設ができることが特徴です。住信SBIネット銀行は、顧客満足度が高く、口座開設の手続きがスムーズなことが特徴です。

ただし、ネット銀行にはデメリットもあります。例えば、ネット銀行のATMは、実店舗を持つ銀行のATMよりも少ないため、出金時に近くにATMがない場合は不便です。また、ネット銀行の口座は、主にインターネット上で管理されるため、セキュリティに対する不安もあるかもしれません。しかし、ネット銀行は、手軽さと低コストでサービスを提供できるため、今後も需要が増えることが予想されています。

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